今もう1度観たい名作映画

ビデオで観る名作映画

ビデオでよみがえる映画の話

予定のない休日、家で過ごす時間を潤してくれるもののひとつが映画です。動画配信サービスやレンタルショップを利用するのもいいのですが、たまには昔買ったビデオを出してみると思いがけず盛り上がったりします。

私たち夫婦が学生時代に観た映画。メディアはもちろんVHSです。買ったものもあればテレビ放送を録画したものもあります。今では考えられませんが、かつてはレンタルショップでダビングのサービスも行われていたので、それを利用したコピーもあります。テレビから録画したビデオには、映画雑誌『ロードショー』のふろくと『ザテレビジョン』の切り抜きが挟んでありました。

映画『スタンドバイミー』

夫が『ロードショー』や『スクリーン』を買っていた頃は、テイタム・オニールやジョディ・フォスターが人気だったそうです。私の頃は、リバー・フェニックスやアリッサ・ミラノがいつも巻頭のカラーページを飾っていました。鑑賞前からパッケージを見て話に花咲くのがビデオの良いところです。

ちなみに映画館へ行く場合、私たち夫婦は「夫婦50割引」を使います。「夫婦50割引」は夫婦のどちらかが50歳以上であれば夫婦とも割引が受けられるサービスで、多くの映画館で実施されています。

「夫婦50割引」がある主なシネコン

一般料金/2人「夫婦50割引」料金/2人
TOHOシネマズ3,800円2,400円
イオンシネマ3,600円 2,200円
ユナイテッド・シネマ/
シネプレックス
3,600円 2,400円
MOVIX/
ピカデリー
3,600~3,800円 2,400~2,800円
109シネマズ3,800円 2,400円
T・ジョイ3,600~3,800円 2,400円

昔観た映画のなかで心に残っているのは、人の感情の機微にフォーカスして丁寧に描いている作品です。そこに大きなストーリー展開は必要なく、自分の経験が重ねられるような内容がじんわりと心に沁みていつまでも余韻が消えないのです。人によって好き嫌いがはっきり分かれる類の映画ではありますが、その中から特に好きな5作品を紹介します。

大人にこそおすすめしたい心が洗われる映画

  • スタンド・バイ・ミー
  • マイライフ・アズ・ア・ドッグ
  • ミツバチのささやき
  • ふたり
  • イル・ポスティーノ

スタンド・バイ・ミー(1986年 アメリカ)

私が学生の頃、夏になると必ずと言っていいほどどこかのテレビ局が放送していたように記憶しています。多感な年頃の友情や悩み、成長していく過程を、少年たちの冒険を通して描いた作品。大人にとっては馬鹿々々しいことで笑ったり切なくなったり、けんかと仲直りを繰り返したり。冒険が終わってそれぞれの家に帰っていくシーンでは、またすぐに会える友人との束の間の別れさえ寂しく感じた、そんな子供時代が思い起こされました。

マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985年 スウェーデン)

人工衛星に乗せられた可哀そうなライカ犬と比べれば自分の人生はマシだ。悲しいことが起きるたびにそうやって我慢し、すべての出会いと別れに影響を受けながら大人になっていく少年の話。拗ねて心を閉ざしてしまった少年が犬の鳴きまねをするシーンは、思い出すだけでも泣きそうになります。

ミツバチのささやき(1973年 スペイン)

幼い少女が見ている心象的な世界と、大人たちが生活している現実の世界が交錯する不思議な映画。内容を完全に理解するためには当時のスペインの社会的背景を知る必要がありますが、叙情的な芸術作品として雰囲気を堪能するだけでも価値のある映画です。主人公アナのまっすぐな眼差しが印象深く、その瞳が映す世界に何度でも行きたくなります。

ふたり(1991年 日本)

おそらく初めて好きになった邦画です。突然の事故でこの世を去った姉と、その姉の亡霊に支えられながら成長いていく思春期の少女。ファンタジックな要素もありますが、実はとてもリアルでどこか懐かしさのある作品。久石譲の音楽がさらに切なくさせます。大林宣彦監督の「新・尾道三部作」の1作目で、映画を一緒に観た友人と尾道へ旅行するきっかけになりました。

イル・ポスティーノ(1994年 イタリア)

イタリア、ナポリ沖の小さな島に暮らす素朴な若者とチリから亡命してきた詩人が、年齢の差も境遇の違いも超えて心を通わせていく。若者は詩人からいろいろなことを学び、詩人は若者を励まし見守る。舞台となった島の美しい景色と音楽と、撮影の裏で実際に築かれていたという友情と悲しいエピソード。すべてが切なくて深く心に残る作品です。

偶然にも5作品中4作品が、兄弟姉妹のなかの弟や妹が主人公で、兄や姉との関係性や対比がひとつの意味を持っている作品になりました。『イル・ポスティーノ』の若者と詩人も見方によっては兄弟のような関係です。子供時代の兄や姉は自分よりずっと大人で、道しるべになったり反発したり、近づいたり遠のいたりする存在です。そんな兄姉を傍らに据えながら進行するこれらの映画。共通するのは“主人公の大人になる前の純粋で鋭い感性”です。誰もが持っていたはずのそれが、大人になった今でも心を揺さぶるのです。

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