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猫にとっての植物、猫草、アロマ

観葉植物をイタズラする猫

保護猫の譲渡会で出会ったホクとモアナを家に迎える時、事故の元になりそうな物は片づけていたつもりでしたが、うっかり忘れていた物があります。部屋の中で育てていた4つの鉢植えを床に置きっぱなしにしていたのです。先代の猫たちは鉢植えに無関心だったので、正しくは忘れていたというより気が回りませんでした。

土に対する猫の習性

観葉植物と猫

ホクとモアナがが家に来てから3日目、目の当たりにしたのは猫の土に対する習性です。芽が出たばかりの小さな鉢植えは、ホクとモアナにとっては土の入った容器にしか過ぎません。モアナは芽吹いた小さな命などお構いなしで、土をザッザッと掘り始めました。これから2匹との信頼関係を築いていこうとしている時だったので、私はそのままそっと見守っていました。

その時、モアナがしたのです。土の中にオシッコを。その後にウンチを。その臭いに気づいてすぐにホクが来ました。ホクもしました。オシッコ。そしてウンチ。1日目も2日目もちゃんと猫トイレを使っていたので、まさか植木鉢をトイレ代わりにするとは思わず、この行動にはかなり衝撃を受けました。2匹の性格を考えると、環境が変わってデリケートになっていたというより、環境に慣れてきたから「やってみたかったことをやってみた」というように感じます。

その後も土のイタズラは止まりません。特に大変だったのは、部屋中に土を撒き散らされたことです。夜中に植木鉢をひっくり返し、鉢底に入れていた軽石で遊んでいたようなのです。朝、土と石だらけの部屋を見て呆然とする私の周りで、モアナは楽しそうにカラカラと軽石を転がしながら走り回っていました。

観葉植物をイタズラする猫
植木鉢を倒した後の様子
観葉植物をイタズラする猫

猫たちは土だらけになって楽しそうですが、私は植え直しと掃除が大変です。しばらく試行錯誤を繰り返しましたが、植物用の棚と土に被せるカバーを作ることでイタズラを防げるようになりました。

観葉植物をイタズラする猫

それからもホクとモアナは木を舐めたり葉っぱをいじったりしますが、以前のような苦労がなくなり植物も人も安心して過ごしています。

猫にとって危険な植物

観葉植物をイタズラする猫

ホクとモアナのイタズラによって、初めて猫と植物の関係を知ることになりました。それまでは、猫にとって猛毒であるユリを部屋に飾ることもありました。幸い事故は起きませんでしたが、知らないとは怖いものです。

猫にとって有毒な植物を調べるとあまりにも多いので、身近にありそうな植物だけを抜粋してみます。

アサガオ、 アジサイ、 アヤメ、 アロエ、 オシロイバナ、 キキョウ、 クリスマスローズ、 シクラメン、 シャクヤク、 ジンチョウゲ、 スイートピー、 スイセン、 スズラン、 チューリップ、 ツツジ、 デイジー、 ドラセナ、 バラ、 パンジー、 ヒアシンス、 ヒイラギ、 ヒガンバナ、 ヒナゲシ、 フクジュソウ、 フジ、 ベゴニア、 ポインセチア、 ホウセンカ、 ホオズキ、 ボタン、 ポトス、 マーガレット、 モクレン、 ユリ

中でも猛毒なのが、アロエ、スズラン、ツツジ、ドラセナ、ヒガンバナ、ユリです。ユリは直接口にしなくても花瓶の水を飲んだだけで中毒になり、最悪の事態を引き起こすこともあるそうです。

気を付けなければいけないのは、猫にとって危険な植物は上記に限らない可能性があるということです。有毒な植物より無害な植物のほうが少ないという話もあります。部屋に置きたい植物は必ず事前に安全性を確認しなければいけません。

猫草の必要性

猫草を食べるアリス
猫草を食べるアリス

猫への植物の影響を心配する一方、猫草はかつて積極的に与えていました。しかし猫草の必要性については意見が分かれるようです。

我が家の猫たちがお世話になっている病院の先生は「与えないほうが良い」という意見です。猫草は胃にたまった毛玉を吐かせる効果があると言われていますが、本来は便と一緒に排泄することができ、特に最近はキャットフードの改良によって毛玉が排泄しやすくなっているとのこと。猫草を与えると無駄に吐くことが癖になってしまうとのことでした。

猫草を好きなだけ食べていた初代猫のアリスが、吐き戻しの多い子だったのは事実です。当時はご飯を急いで食べるのが原因だと思っていましたが、戻したものに毛玉が入っていないことが多かったのは、吐くことが癖になっていたとも考えられます。

いずれにしても、猫草が必須ではないことと、1歳未満の子猫に与えてはいけないことは確かなようです。

アロマの楽しみ方

観葉植物を見上げる猫

かつてはアロマが猫にとって有害だということも知らず、アロマランプでその香りを楽しむことがありました。時々だったので猫たちの健康に影響はありませんでしたが、有害だと知ったら例え時々でも使えません。それからは部屋での使用を諦めて、ベランダでアロマスプレーを使っています。

本来の目的は虫よけなのですが、ハーブ系のスプレーを手すりや塀に吹きかけると、おまけで給気口から部屋にも香りが入ってきます。その香りは仄かなので、まるで自然の花の香りが漂ってくるようです。わずかな時間で香りは消えてしまいますが、だからこそ猫に悪影響はないと判断し、ちょっとした楽しみにしています。

鉢植えと猫
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