デンマークのヴィンテージ食器

北欧ヴィンテージ食器

日本人が親しみやすいクイストゴーのデザイン

食器を好きなブランドで揃えたり、同じテイストで統一している人は多いと思います。私は2種類の食器を少しずつ集めているところです。1つはバリ島産のジェンガラ・ケラミック。そしてもう1つは今回紹介するデンマークのヴィンテージ食器です。

北欧ヴィンテージ食器

デザイナーのJens.H.Quistgaard(イェンス・クイストゴー)は、ホーロー鍋が特に人気となったキッチンウエアブランドDANSK(ダンスク)の設立者でありチーフデザイナーを務めていた人です。そのJens.H.Quistgaardによって1950年頃から作られていた食器が、レリーフ、アズール、ルーン、コーディアルというシリーズです。日本でも人気があり、生産が終わっている今でも中古品を買い求めるファンが多くいます。

なかでも葉っぱをモチーフにしたレリーフシリーズは人気が高く、いろいろなアイテムをよく目にします。モデルルームに飾られていたり、CMにさりげなく登場したり、販売されている数量も最も多いように感じます。4種類のシリーズのなかで最初に作られ、その人気に応じて長いこと生産されていたために出回っている中古品が多いのかもしれません。それに加え、日本で人気の「北欧らしさ」というものに最も近いことが人気を集めている理由なのかもしれません。

北欧ヴィンテージ食器

私がデンマークのヴィンテージ食器を好きになったのもレリーフシリーズのお皿がきっかけでした。ナチュラルな色合い、その濃淡と凹凸だけで表現されている柄がとてもシックです。お皿の中央がオリーブ色のものは、その配色の美しさがさらに目を引きます。

北欧ヴィンテージ食器

花柄のアズールシリーズは可愛らしいモチーフながらも、青みのあるグレーがやはりシックな雰囲気に昇華させています。ダイヤの形をあしらったルーンシリーズも、個性的な柄を日本の伝統色のような渋い色合いがちゃんと落ち着いた雰囲気にしています。

甘くなりがちなハートをモチーフにしたコーディアルシリーズでさえ、他のシリーズと変わらない上品さです。

どこか和の雰囲気があるそれぞれのシリーズですが、それは日本の陶磁器に影響を受けたというJens.H.Quistgaardならではの感性なのかもしれません。そして不思議なのは、どのデザインも第一印象よりしばらくしてからのほうがジワジワと魅了してくるのです。もしかしたらそんな飽きのこない奥深い魅力が、発売から70年経った今でも多くの人を惹きつけ、それはこれからも続いていくのではないでしょうか。

北欧ヴィンテージ食器

私がいつも利用するのは友人夫婦が経営しているオンラインショップです。デンマークのコペンハーゲン在住で、友人は日本人なのでもちろん日本語で気軽に問い合わせやリクエストができるようになっています。 http://www.sonotoki.jp/

ヴィンテージ食器は欲しいものが欲しい時に市場に出るとは限らず、オンラインショップで見つけた時には売り切れていたなんてこともよくありますが、だからこそ縁があって入手できたものに愛着がわきます。私はまだコーディアルシリーズを持っていませんが、いつか会えることを楽しみにしています。

北欧の人のモノとの付き合い方

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ロングセラーであったこれらの食器は3つの会社で製造されました。最初はKronjyden(クロニーデン)という会社。その後はKronjydenを買収したNissen(ニッセン)が、さらにNissenを買収したBing&Grøndahl(ビングオーグレンダール)が製造を引き継ぎます。そのためバックプリントは製造時期によって異なり、シールが使われていたKronjyden初期のものはロゴマークが残っていなかったりします。

購入した食器にロゴマークがないと、その超えてきた時間の長さをつい思ってしまいます。

北欧の人たちにはモノを受け継いでいくという習慣が根付いているようです。親からお下がりをもらったりガレージセールで買うなどした中古品を当たり前のように使っています。モノを捨てるのではなく売ったり寄付をするというライフスタイル。古いモノを自分たちの生活にうまく取り入れるセンス。使い終わったモノを次の人へ渡すという考え方。多くの洗練されたデザイン製品を生み出す北欧の人々は、モノとの付き合い方をも心得ているように思います。

私は、店でデンマーク製のソファを見ている時に店員から聞いた話が心に残っています。あるデンマークの家庭での話ですが、高価なソファの革に残っている子供たちの手跡を、父親が誇らしげにゲストに見せるそうなのです。残った汚れやキズは家族の大事な歴史で、それも含めてその家具の価値ということです。綺麗に保てなかった家具や持ち物に嫌悪感を感じることがあった私は、この話を聞いて心が軽くなりました。そして、こういう考え方こそが「カッコよくておしゃれ」だと感じました。

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