きょうだい猫で知った毛色と長さのこと
我が家のヤンチャ猫ホクとモアナは、同じ母猫から生まれた兄と妹です。今まで兄弟姉妹の猫たちを世話したことがなく、血の繋がっている子たちを引き取ったのは初めてです。
ホクとモアナと出会って初めて知ったことはいろいろとありますが、その1つが親子や兄弟でも毛色や長さに違いが出るということです。猫の毛色に関する遺伝は複雑で、しかも違うオス猫の子供を同時に妊娠出産できるので、兄弟猫でも毛色がまったく違うということは珍しくないそうです。短毛でキジトラのホクと、中長毛で三毛のモアナ。2匹は外で保護された猫なので出生についてはっきり分からないこともあり、もしかしたら父猫が違うのかもしれません。
オス猫とメス猫の性格の違い
我が家にとってオス猫も初めての経験です。今まで一緒に暮らした子たちは、選んだわけではないのですが偶然みなメス猫でした。私が思うオス猫(ホクの?)性格は・・・
- メス猫よりヤンチャ
- メス猫より甘えん坊
- 単純
ヤンチャや甘えん坊はオス猫に限りませんが、スタミナと力があるだけに遊ぶ時間が長く、興味を持つと重い物でも動かしてしまいます。抱っこしてほしい時に飛びついてきたり、出かけないでほしい時に玄関で駄々をこねたりと甘え方も少々強引なところがあり、そのためメス猫よりも感情が分かりやすいのかもしれません。でも単純です。どんな時もおもちゃで釣ればこっちの思惑通りに動きます。
2匹が1歳になる頃、モアナが少し落ち着いてきたのに比べ、ホクはまったく変わりません。起きている時は常にソワソワしていて、人間だったら間違いなく学校で周りに迷惑をかけ、成績表に「落ち着きがない」と書かれるタイプ。人間の子供と同じで、女の子のほうが大人っぽく、男の子はいつまでも子供っぽいのかもしれません。
猫同士の力関係
以前、我が家で一緒に暮らしたアリスとチーは血縁関係になかったので、仲良くなるまでに1週間かかりました。しかしひとたび仲良くなるとメス猫同士、平和に穏やかに時間を過ごしていました。
一方、ホクとモアナは外で暮らしていた時も保護されてからも、もちろん我が家に来てからもずっと一緒に過ごしている仲です。追いかけっこや取っ組み合いが日課で、見ていると力関係が分かります。
モアナは天真爛漫で強い女の子。ホクを追いかけまわし、取っ組み合いでは自分より体の大きいホクの上に乗っかり、ご飯の時はホクの分まで食べようとする。ホクはモアナが食べ終わるのを待ってから食べ始める時があり、どこかモアナに遠慮しているようにも見えました。
そんな関係に少しずつ変化が表れます。ホクが自分の力に気づき始めて、遠慮がなくなっていきました。猫同士の取っ組み合いをプロレスと言ったりしますが、高い所からモアナに向かって飛び降りるという、まさにプロレスのような業まで仕掛けるようになったのです。さすがのモアナも逃げることが多くなり、ホクは自信をつけていきました。
でも元々は気の強いモアナ。ホクが調子に乗っていると力を見せつける時があります。体の大きさで敵わないモアナは姿勢を低くし、ホクの足元に高速タックルをしかけて倒します。反撃ができない時、ホクは独り言のようにゴニョゴニョと言いながら逃げていきます。普段はおとなしいモアナですが、「お子様の相手をするのはめんどくさい」と思っているだけなのかもしれません。
猫の喧嘩で気を付けていること
その時々で優劣が変わり、上になったり下になったり、追いかけたり追いかけられたりしながら遊んでいるホクとモアナ。お互い手荒いので気を付けていることがあります。
- 怪我をしていないか
- 爪のケア
- 逃げ込む場所の確保
ある日、気づくとモアナがびっこを引いて歩いていたことがあり、初めての出来事に心配になって夜間の救急病院へ連れて行きました。それ以来、脚を痛めた様子はないか気にかけるようにしています。
ある時はモアナの首に腫れを見つけました。長い毛をかき分けても患部が見えづらく、病院で毛を剃ってもらうとかさぶたであることが分かりました。おそらく喧嘩の際にホクの爪か歯が強く入ってしまったのだろうとのこと。怪我予防のため爪切りが必須ですが、抵抗するので隙をみて1本ずつでも切れるよう、爪切りは手に取りやすい場所に置いています。
モアナは、ホクから追いかけられるとソファの下や家具の隙間など狭い所に逃げ込みます。ホクが遊びのつもりでもモアナは本気で嫌なのかもしれないし、体力に差があるのは明確なので疲れるのかもしれません。この逃げ込める場所があることが大事だそうです。劣勢の猫にとって避難場所は最後の砦です。
ホクとモアナの遊びは激しく、体格差もあるので、心配になって2匹の保護主さんに相談したことがあります。多くの猫を見てきたであろう保護主さんの答えは「遊びだから大丈夫ですよ。猫同士が本気で喧嘩したらすぐに流血になりますから。」とのこと。病院の先生たちに話した時も「賑やかですね。」「落ち着いてくる1歳頃まではしょうがないですね。」と笑っていました。それを聞いて一安心。1歳を過ぎても落ち着く気配はありませんが、好きなだけやってください。